最近は簡単に1ヶ月が経っていくからもっと月日を追い越していきたいと思う
顔も名も知らない漫画家さんが毎月連載していることが救いで、はたまた物語を求める行為それ自体があまりに物語的なところに救われている
夕焼けをたくさん浴びて地面にサンダルをぺたぺたつけて自分の影が長く伸びているのを見つめて、それでどうということもない
早くしないと身体中の骨がばらばらと音を立ててほどけてしまいそうで
〈一者to hen〉から流れ出て私たちと私たち以外の全てはかたちをもったのに、私は私自身から新たに流れ出てしまうかと思った
私は少し泣いたのかもしれない
お風呂上がりに冷房の効いた部屋にいたら、周りの空気はひんやりしていて自分の肉体を縁取るように温かかったので、あ、生きていると思った
身体が外付けのハードウェアのような役割をしていて本当によかったと思うし、身体のおかげで人間みたいに体裁を保てる 夜になって深い眠りに就き、朝になって目覚める、これだけでもう人間みたいだし
布団から起き上がりすぐに化粧を始める 頬に、瞼に、睫毛に、くちびる、耳に、手首に、指に、爪に、どんどん飾れるだけ飾る
鏡の前に立つと知らない人間が立っていて、そうだ これでいい
どうしてかお腹が空かなかった 仕方がないので甘い甘いミルクティーを飲みました だんだん死んでいく、心を守るためまず食欲が死んだ 果実みたいな生存戦略を練って
ホットケーキの上で何層かに重なってそして間も無く染みていく蜂蜜みたいに倒れ込む